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国営諫早湾干拓事業(長崎県諫早市)をめぐって潮受け堤防排水門の開門を求める「よみがえれ!有明訴訟弁護団」は4月2日、佐賀市で「漁民の集い」を開きました。堤防内の調整池から排出される汚濁水による被害を訴える有明海沿岸4県(長崎、佐賀、福岡、熊本)の漁業者、支援者ら約30人が参加しました。

冒頭の報告で、同弁護団の馬奈木昭雄団長は「国の有明海再生事業が取り組まれてきたが、改善されるどころか悪化している。開門せずに漁場を再生させる案など存在しない」と強調しました。

漁業者からは「有明海が元に戻らなければ死んでも死にきれない」「一刻も早く開門をさせなければ」との発言が相次ぎました。

佐賀県のノリ漁師は「12日連続で機械を回さない時期もあり、収穫量は例年の3割程度。質も良くなかった」との実態を語り、長崎県の漁師が「ワカメ漁は全滅に近い状態です。有明海再生のため、なんとしても開門を実現させたい」と述べると、参加者から連帯の拍手が送られました。

日本共産党から仁比聡平参院議員と堀江ひとみ長崎県議、武藤明美佐賀県議が参加。仁比氏は「漁業者と市民の団結の力で追い詰められているのは国の側だ」と述べ、「開門を実行する方向に和解協議の主題を転換しなければ問題は解決しない。漁業者の声を踏みつぶすことは許さない」と決意を表明しました。民進党の大串博志衆院議員も参加しました。(しんぶん赤旗 2016年4月3日)