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日本共産党の仁比聡平議員は6月19日の参院災害対策特別委員会で、2014年9月に起きた御嶽山噴火などの教訓をふまえ、現在、日本に47人程度しかいない火山専門家を国の責任で抜本的に増やし、気象庁の監視・観測体制を強化するよう求めました。

仁比氏は、御嶽山の火山監視情報センター幹部が「噴火時に大勢の登山者が御嶽山の景色を楽しんでいるとは知らなかった」と語ったことを取り上げ、「(80年代の)『臨調行革』以来、測候所廃止など現場の体制を壊さなければ、こんなことにはならなかったのでは」、「大学の研究機関退職者やポストドクターを気象庁ですぐにでも活用すべきだ」と主張しました。

西出則武気象庁長官は、「大学等を退職した火山研究者の活用など検討したい」と述べました。

さらに仁比氏は、藤井敏嗣火山噴火予知連絡会会長が「火山は地震と違って推進本部もなく、先行き不安や就職口の少なさから専攻する人がいなくなってしまう」と述べていることを紹介し、火山防災対策推進検討会議が内閣府に設置される責任は重いと強調。「長期にわたる観測や社会的評価のためにも、火山庁などの国立の観測研究機関をつくるべきだ」と主張しました。

山谷えり子防災担当相は、「火山庁のような一元的な組織の設置など、中・長期的課題として検討する」と答えました。(しんぶん赤旗 2015年6月23日)