「戦争する国づくり」をめざし、政府が成立をねらう国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案と秘密保護法案。所管する衆院国家安全保障特別委員会の委員である日本共産党の赤嶺政賢議員と、参院国対副委員長の仁比聡平議員に、秘密保護法案の問題点をききました。

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米軍犯罪の追及が「犯罪」に 衆院議員 赤嶺政賢さん

20131027_203240 沖縄では日米地位協定の運用をめぐる密約や犯罪を起こした米兵の処分内容など一切秘密にされてきました。私たちは密約の中身を明らかにせよと追及してきました。これは、主権者国民、県民の命と暮らし、人権がかかる問題で必要な情報開示を求めるものです。

 秘密保護法案ができたら、今でも秘密の日米間の密約などが特定秘密になるでしょう。そうなれば、事実解明を求めて公開を迫る取り組みが犯罪視されてしまう。ますます国民の目と耳と口がふさがれ、米軍基地の県民負担はますます拡大すると感じています。

那覇市を提訴

 法案では行政機関の長が恣意(しい)的に「特定秘密」を指定します。これで思い出すのが、沖縄のP3C対潜哨戒機配備をめぐる1989年の行政訴訟です。

 那覇防衛施設局は、P3Cの作戦センターの建築工事計画を那覇市に提出し、市は市民の情報公開請求に基づき公開を決めました。すると国側は「防衛上の秘密にあたる」として決定取り消しを求める訴訟を起こしましたが、敗訴しました。

 市に提出した書類までも秘密に―そういうやり方で「秘密指定」することになるのです。

 安倍首相が日本版NSC設置と不可分の危険な法案に執念を燃やしているのはなぜでしょうか。

 10月3日の日米安全保障協議委員会(2+2)共同発表は、「情報保全が同盟関係における協力で死活的に重要」と確認しました。米側は秘密保護法制定の動きを「日本の真剣な取り組みを歓迎」と評価しています。

 これは、秘密保護法案が米国に協力し、海外で戦争できる国づくりのための法整備だということを示しています。
 自民党改憲草案は、国防軍設置とともに「機密の保持に関する事項は法律で定める」としています。秘密保護法案は改憲と結びついた動きでもあるのです。力をあわせ、日本版NSC法案とともに廃案にする決意です。


議員も対象 国会の自殺行為 参院議員 仁比聡平さん

20131105_211625 日本弁護士連合会が指摘しているように、法案の体系は「秘密にすべき情報を厳重に管理する」という性質ではありません。「何が秘密かも秘密」で、懲役10年という重罰と、秘密を管理する人物の身上調査―適性評価で「人」を縛り上げ、秘密保全を図る目的です。

 実際にどんどん検挙されなくても、1件でも適用されれば、情報公開への萎縮効果は絶大です。

内部告発にも

 情報を漏らすだけでなく、情報を得ようと「特定秘密を保有する者の管理を害する行為」をすれば処罰対象になります。情報を持つ公務員や民間企業への働きかけすべてが対象になりかねません。

 原発事故で国が持つ放射性物質拡散の情報が知らされず、被災した方々は高い放射線量のなか避難しました。汚染水などの被害が拡大するなか、国や東京電力が隠す事実をたたかいや内部告発などで明らかにさせたケースはたくさんあります。

 福島第1原発で働いていた元作業員が、汚染水貯蔵タンクの開口部をガムテープで目張りしていたと「しんぶん赤旗」に証言しました。しかし、東電や国はこうした実態を一切公表しません。

 原発に関する情報が「テロ活動防止」の名目で特定秘密にされたら、情報公開を国に求めたり、ツイッターで発信して一気に拡散する行為が「教唆」「扇動」と決め付けられる恐れがあります。

 国会議員も例外ではない。原発やTPP、オスプレイなど国民生活に重要な情報が特定秘密になれば、国会で要求しても罪公開の秘密会にしか提供されません。同僚議員や秘書などに情報を話せば捕まる。国民の代表として行政を厳しくチェックし、コントロールする国会の自殺行為です。

 日本共産党、民主、みんな、生活、社民各党や無所属の超党派議員と市民の法案勉強会ができ、院内外の反対集会は熱気にあふれています。法案の危険性を一気に知らせ、運勢を広げて必ず廃案に追い込みましょう。(しんぶん赤旗日曜版 2013年11月3日号)