仁比氏 共にたたかう仲間と
馬奈木氏 努力の姿勢貫いて
仁比そうへい参院比例候補 半世紀を超える水俣病のたたかいの中で、なお被害に線引きをして年齢や地域で救済の外に置くのが今の自民、公明、民主による被害者切り捨て、加害者救済という路線です。被害者は水俣病の症状が明らかなのに救済の外に置かれ、裁判や集団申請でたたかっているわけです。
その熊本・天草で日本共産党の演説会があり、ある原告が私の応援演説に立ってくれました。「自分は長く集落の行事で頑張ってきたが、ノーモア・ミナマタ訴訟の原告になった時、集落の人たちから『国賊』と言われた」とのべたのです。
ちょうどその頃、私が天草を訪れ、10人ほどの被害者と懇談する機会がありました。「その悔しい思いを仁比さんにぶつけたら目を真っ赤にして、まるで自分のことのように悔しがってくれた。そして、全ての被害者を救済せよというたたかいにこそ大義があると正面から励ましてくれたことが絶対に忘れられない。だから仁比さんは信じられる人間なんだと伝えたかった」と語ってくれました。
馬奈木昭雄弁護士 私が仁比さんを「すばらしい政治家だ」と評価しているのはどこかといえば努力する点だと思っています。仁比さんは当事者の話をとてもよく聞きます。現場に行って必ず丁寧に聞いた上で、私の関係する事件なら何を読めばいいか質問がきます。忙しいのによく勉強するとつくづく恐れ入るんですけれども、これは貴重な資質で、これがないと本当に現場の声を国会に反映することはできないんです。
仁比さんには、党の方針として現場のみんなが納得できる方針を打ち出していく役割を期待します。ぜひ今の姿勢を徹底して貫いていただきたい。
仁比 私が本当に幸せだなと思うのは、多くのみなさんに支えられ、たたかいの現場、被害の現場、むき出しの現場を訪ねる人生を歩ませてもらっていることです。「貴重な資質」と励ましていただきましたが、それは国会議員としての「強み」でもあると思います。
どんな問題でも全国各地に現場で一緒にたたかっている弁護士や民主団体、市民運動、そして日本共産党の仲間たちがいる。急な質問でも電話すればすぐさま的確なアドバイスをみなさんから伝えていただくことができます。何としても現場のたたかいに学び、国民の声を代弁する議席を奪還するために全力で頑張ります。
馬奈木 皆で力を合わせることが大事ですね。頑張りましょう。
(おわり)
【水俣病訴訟】 チッソ水俣工場の工場排水に含まれた有機水銀を、魚介類を通じて摂取し、健康被害を受けた住民が補償を求めたたたかい。第1次訴訟で熊本地裁は1973年、チッソの加害責任を認定、水俣病患者は補償を勝ち取りました。行政認定による救済の枠組みがつくられたものの、“患者切り捨ての認定基準局直しや国の加害責任などを問う裁判が2次、3次、ノーモア・ミナマタ訴訟とその後も続き、被害者のたたかいは終わっていません。