労組や団体、政党でつくる「くらしを守る共同行動佐賀県実行委員会」(代表:久保田 猛)は7月26日、消費税や雇用の問題、中小企業対策など県民の切実な要求をかかげて、2日間の日程で省庁交渉を始めました。日本共産党の田村貴昭衆院九州沖縄比例候補らが出席しました。

 経済産業省に玄海原発(同県玄海町)など原発再稼働をするなと求め、国土交通省に長崎新幹線の中止を、農水省に諌早湾干拓事業の潮受け堤防を開門するよう交渉しました。

 経産省の担当者は、玄海原発もストレステストがすすんでいると回答。日本共産党の武藤明美県議らは、国主催の「説明番阻」で九電の「やらせ」が発覚したことをあげ、「世論ねつ造のうえの再稼働であり、安全対策はなにも実施されていない」と批判しました。

 長崎新幹線について、交渉参加者は「佐賀、長崎県民の6~7割が必要ないとしているのに、〝コンクリートから人へ〟といっていた民主党政権が認可するのはおかしい」「切り捨てられる在来線はどうなる」などの声をあげました。

 農水省が堤防の常時開放を命じた福岡高裁判決(2010年12月)を受けて「法的義務を履行したい」とのべながら、準備工事さえ着手できていないことを参加者は批判。「漁民は漁ができずアルバイトで暮らしている。来年4、5月には開門しなければ暮らしがなりたたない」と求めました。九州北部豪雨で流木などが有明海に流れ込んでいる問題の対策も要請しました。

 交渉には、日本共産党の大森ひとし衆院佐賀1区候補、かみむら泰稔2区候補、仁比聡平参院比例候禰、県内の市議会議員が参加しました。(しんぶん赤旗 2012年7月27日)