九州北部豪雨で日本共産党国会議員団は7月17日、死者・行方不明者25人の大きな被害の出た熊本県に入り、阿蘇市と熊本市を調査、復旧作業にあたっている行政関係者や被災者を見舞い、要望を聞きました。調査団は赤嶺政賢党九州豪雨災害対策本部長(衆院議員)、田村貴昭九州・沖縄ブロック衆院比例予定候補、仁比聡平参院比例予定候補らで、松岡徹県議(県党災害対策本部長)、東奈津子熊本3区予定候補が同行しました。
阿蘇市で調査団は川端忠義市議の案内で、土砂崩れのため6人が亡くなった坂梨地域を訪れると、現場は植林されたスギの木が根こそぎ崩れ落ち、倒木と大量の土砂が家屋を押しつぶしていました。
佐藤義興市長との懇談では、土砂崩れの原因について意見交換。佐藤市長は、戦後スギが植林されたものの安い外国産材の流入で採算が見込めないとして、放置されてきたことを指摘。林が十分に生育できず、地盤が崩れやすくなっていたことにあると語りました。宮川清喜副市長は「阿蘇市に限らず、大雨が降れば全国どこでも起こり得る問題。防災の視点から林業政策の見直しが必要ではないか」とのべました。
阿蘇市によると、被害が大きく断続的に襲われたため、全壊や半壊などの家屋被害は把握できていないと言います。赤嶺氏は「現場を回り、想像以上の被害が出ているとわかった。国のできることは何か。みなさんの声を届け早く元の暮らしに戻れるよう力を尽くしたい」と話しました。(しんぶん赤旗 2012年7月18日)