中国5県の日本共産党は5月23日、米軍岩国基地への空母艦載機移転押しつけと連動した米軍住宅建設の凍結、激化する米軍機低空飛行訓練の中止などを求め、防衛・外務両省と衆院第1議員会館で交渉しました。石村智子衆院中国ブロック比例予定候補、仁比聡平参院比例予定候補、各県の衆院予定候補・地方議員ら32人が参加しました。

 党側は、田中直紀防衛相が山口県や岩国市の「米軍普天間基地問題の解決のめどがつくまでは容認できない」との意向を尊重すると発言していることをふまえ、当面の住宅建設凍結を要求。防衛省側は「普天間問題に全力を挙げるので、岩国も着手させてもらう」とのべ、「(大臣発言への)越権行為だ」などの批判が相次ぎました。

 低空飛行問題では2001年、当時の日本共産党・中林佳子衆院議員に、河野洋平外相が実態調査の必要性を認めていますが、外務省側は「低空飛行自体を現場に行って調査することまで大臣は認識していなかったのではないか」と否定。爆音被害調査の考えはないと答えました。

 石村氏は、島根県浜田市が独自に騒音を測定していることを挙げ、「本来、国がするべきこと」と指摘。仁比氏も「広島県で昨年、米軍機は2048件も目撃されている」と実態把握を迫りました。(2012年5月25日)