第29回川辺川現地調査の住民集会(実行委員会主催)が9月21日、「ダムは危険、最大の環境破壊、ダム建設強行を許さない」をテーマに熊本県人吉市で開かれました。オンライン視聴を含め160人が参加しました。

 川辺川ダム計画を巡っては、2020年7月の豪雨災害のわずか4カ月後の混乱の中、住民合意もなく検証も不十分なまま国と熊本県がダム計画推進を宣言しました。

 中島康実行委員長(子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会代表)が「住民はダムを望んでいないことを訴えよう」とあいさつ。熊本大学法学部講師の土肥勲嗣氏は、巨大公共事業において政治や官僚主導ではない政策の影響を受ける住民が決める「住民決定」の意義と、地域も環境も破壊してしまうダム計画から清流を守り後世に伝える運動の勝利に向けての展望を報告しました。

 集会で水害被害者の男性は「12年間、ダム以外治水をないがしろにしてきた国、熊本県の反省もないダム推進には怒りすら覚える」と発言しました。

 参加した緒方雅子氏は「川はダムでせき止めてはならない。上流、中流、下流、八代海に流れ込むまでの流域住民の民意をないがしろにしないでほしい」と話しました。

 日本共産党の仁比聡平参院議員(ビデオメッセージ)、立憲民主党の鎌田聡熊本県連顧問が連帯あいさつしました。(しんぶん赤旗 2025年9月22日)