日本共産党国会議員団は6月3日、東京都内で日本弁護士連合会(日弁連)の役員らと懇談し、司法制度改革などで意見を交わしました。党議員団からは市田忠義書記局長ら13人の衆参両院議員が参加しました。主催は日弁連会員有志でつくる政治団体、日本弁護士政治連盟(弁政連)です。
日弁連側は、政府が司法修習生への給費制度を11月から貸与制に変更しようとしていることや、貧困問題への取り組みなどを説明しました。
給費制の廃止について、梶谷剛弁政連理事長(元日弁連会長)が「日弁連が反対した際、日本共産党には一番ご理解いただき、『反対だ』と声を上げていただいたことに感謝している」と、あいさつしました。
宇都宮健児日弁連会長は「家が貧しかった私は、給与が出るということで大学を中退し司法修習生になった。給費制がなければ、私は弁護士になれなかった。経済的に余裕がない者を外す法曹養成、司法制度改革とは何かきびしく問われなければならない」と発言。給費制維持の取り組みへの協力を要請しました。
市田書記局長は「国民の権利の守り手育成に国が責任を持つのは当然のこと。給費制を維持するため力を尽くしたい」と発言。また世界と比べ低すぎる日本の司法予算の問題を指摘しました。
1日の参議院法務委員会で、この問題を取り上げた仁比そうへい参院議員(弁護士)は、修習生や若手弁護士の多額の借金や弁護士の就職難の状況を指摘。「法案を審議した2004年当時に予想しなかった状況にあることを千葉景子法相も認めている。立法の根拠がゆらいでいる」とのべました。井上哲士参院議員が、司法制度改革を国会で検証する必要性を指摘するなど、活発な意見交換が行われました。(しんぶん赤旗 2010年6月4日)