「島に指一本ふれるな」「長寿、子宝、いやしの島に米軍基地はいらない」―1万5千人の憤激が鳩山政権に突きつけられました。米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)ヘリ部隊の「移転」有力候補地とされる鹿児島県徳之島で18日、反対集会が開かれ、島内人口(約2万6千人)の約6割にあたる人々が総決起しました。
会場となった徳之島町亀津新漁港は「先祖の築き上げてきた歴史と文化を守りぬけ」などと書かれたプラカードやのぼりで埋め尽くされました。
主催は徳之島3町(徳之島、伊仙、天城)の首長らでつくる「徳之島への米軍基地移設反対協議会」。同島での大規模な集会は3月7日、28日に続き3度目です。
集会では漁協、農協など地元各団体から16氏が決意を表明。「祖国復帰を勝ち取った先輩たちが眠るこの聖地に、移設強行を許してはならない」と声を張り上げました。徳之島高校2年の中熊優姫さんは、米オバマ大統領、鳩山首相にあてる予定の手紙を朗読し、「人々のきずな、徳之島の未来を壊さないで」と訴えました。
3町の行政を代表して、大久保明・伊仙町長が「本土復帰はみんなの心が一つになった私たちの誇りだ。今日はその誇りが結集した。私たちの言葉は米国に届き、日本政府にも届く」と力を込めました。
日本共産党を代表して仁比そうへい参院議員が連帯のあいさつ。「島を守りたいという思いに政党の垣根はない。『ただちに基地移設を断念せよ』の声をあげよう」と呼びかけました。(挨拶の動画はこちら→)
集会では「徳之島及び国内への基地の分散は、軍拡であり、軍縮という世界平和の流れに逆行するものです」「島の自然も文化も、太古の昔から、先祖からの預かりもの、傷つけず未来の子どもたちに届けなくてはなりません。世界的にも貴重な希少動植物の保護活動を推進し、世界自然遺産登録を目指しています」とした決議文を採択。参加者らは「ガンバロー」とこぶしを突き上げました。(しんぶん赤旗 2010年4月19日)