2017年の九州北部豪雨の被害で一部区間が不通となっているJR九州日田彦山線(ひたひこさんせん)の鉄道での復旧を求めて、福岡県東峰(とうほう)村の沿線住民が8月31日、決起集会を開きました。土砂崩れの対策工事が進む筑前岩屋(ちくぜんいわや)駅前に約400人が詰めかけました。

 同線復旧にJR九州は、バス運行など3案を提示。鉄道での復旧には年1・6億円の自治体負担を求めています。

 世話人の男性(51)は「(鉄道での復旧は)災害復旧であり、住民の声は正当なもの。JR九州はインフラ企業としての職責を果たし、一日も早い着工を」と訴えました。

 大学生や移住者、高齢者が通学、通院、観光などになくてはならない鉄道の役割を強調。JR九州や九州運輸局、県、村に、鉄道での復旧や行政指導などを求める決議文を満場の拍手で採択しました。

 渋谷博昭村長や栗原渉県議会議長、地元県議があいさつしました。

 日本共産党から高瀬菜穂子、立川由美両県議が駆け付けました。田村貴昭衆院議員と真島省三前衆院議員、仁比聡平前参院議員がメッセージを寄せました。

 高校生と中学生の子をもつ母親(50)は、高校生の子どもを朝倉市杷木(はき)まで往復40分かけて送迎。「下の子が、進学したい学校ではなく親が送迎できる学校しか選べない。もともとあった鉄道。元に戻してほしい」と語りました。(しんぶん赤旗 2019年9月2日)