国が事業認定の基準を見直し優先順位を付けることを進めている「補助ダム」の一つである長崎県川棚町の石木ダムを12月17日、日本共産党の仁比そうへい参院議員・比例候補は「民主長崎県政をつくる会」の深町たかお長崎県知事候補とともに調査しました。建設に反対している地域の地権者らは「夜も眠れない」「人としての扱いが間違っている」と訴えました。
同調査は県の建設事務所から石木ダムの概要を、現場を見ながら聞き取り。建設に反対している建設予定地の地権者らと懇談しました。石木ダム建設は今年11月、長崎県が事業認定申請を国に行っています。
「県の申請は理解できない。話し合いに応じなければ、どんどん推進しますよという圧力とかおどしとかのためとしか思えない」「人権や人の営みが無視されている」。懇談で地権者らは美しい自然や貴重な川、故郷を守りたいという思いを踏みにじられた憤りを口にしました。
住民らはダムの目的についても問題点を挙げました。佐世保市の新たな水源という利水は、石木川につくられる石木ダムからではなく川棚川からの取水となっていることに疑問を呈しました。石木川が流れ込む川棚川の水害対策のためとされている治水については、川棚川本体の堤防の建設の検討などを例に示しました。
仁比議員は調査後、佐世保市役所で記者会見。「ダムによらない治水を新政権が真剣に追求するなら中止を避けて通れない。国が石木ダムの補助金を凍結することを求めていく。事業認定申請もきちんと検証すれば却下ということになる」としました。(しんぶん赤旗2009年12月18日)