全国の裁判所職員でつくる全司法労働組合(全司法=中矢正晴委員長)は5月31日、国会内で、裁判所職員の人員増とバリアフリー化など施設の充実を求める請願署名3万4866人分を、日本共産党の藤野保史衆院議員、仁比聡平参院議員に手渡しました。このほか、計1万6000人分余を81人の各党衆参議員に提出し、採択を要請しました。

 要請で全司法は「国民がより利用しやすい司法を実現するために、人的体制や施設の充実が不可欠だ」と要請。各支部の代表者が「地方で職員が減らされ、負担増による精神疾患が増え、育児休暇や介護休暇を取るのが困難になっている」「庁舎にエレベーターがない。車いすの来庁者を抱えて狭い階段を上るのは危険だ」「家庭裁判所の公用車の運転手が削減され、少年事件の応送や家裁調査官の家庭訪問に支障が生じている」などと実態を訴えました。

 藤野氏は「家裁調査官など裁判所職員の重要性を政府も認識しており、それならば人員や予算の拡充は不可欠だと追及してきた。今後も皆さんと力を合わせて拡充の実現に力を尽くす」とあいさつ。仁比氏は「合理化によって現場で起きている問題をただすと、最高裁は否定できない。各党議員にも皆さんの声が響いている。これからも現場の声を国会に届けられるよう、必ず夏の参院選を勝ち抜く」と決意を述べました。(しんぶん赤旗 2019年6月1日)