総事業費の7割も国の税金を投入して建設しようとしている全国11道府県13の補助ダムの中止を求める緊急合同集会が12月16日、東京都千代田区の憲政会館で開かれました。北海道から九州までの補助ダム流域住民や自治体の議員ら約30人が参加。「ダムにたよらない治水、利水を」とアピールしました。
与野党の国会議員が出席。日本共産党の仁比聡平参院議員は「新政権ができたが、いってきたこととやっていることが違ってきています。流域住民こそ主人公、全国の補助ダムの中止を求めるみなさんと共同して国政で力を尽くします」と、連帯のあいさっをしました。
合同集会では、今本博健・京都大学名誉教授が「ダムによらない真に必要な河川整備」をテーマに講演。「ダムによる治水はもろい。日本はダムによらない治水が当たり前だった。ダム主役の治水は究極の愚行で、原点に立ち戻って治水のことを考えてほしい」と訴えました。
北海道、岩手、山形、長野、静岡、香川、熊本の各県などから参加した流域住民らが、それぞれの補助ダムの問題点を報告し、各地の運動を連帯して国を動かしていこうと発言。「民主党が前政権と同じことをやるなら、なんのための政権交代か」ときびしい発言が相次ぎました。
緊急合同集会をよびかけた熊本県の路木ダムを考える河浦住民の会などは同日、鳩山由紀夫首相をはじめ関連大臣にたいし、北海道・当別ダムなど11道府県13の補助ダムへの国の予算凍結を求める要望書を提出しました。(しんぶん赤旗2009年12月17日)