「派遣切り」「偽装請負」などの雇用破壊を告発し、「正社員が当たり前」の社会を取り戻すことを目指したシンポジウム「派遣・非正規労働と大企業の社会的責任」(主催=大分県労連、生健会などでつくる実行委員会)が12月13日、大分市で開かれました。「偽装請負」を労働局に申告、直接雇用を求めてたたかっている九州各地の労働者ら約100人が参加。連帯と団結、労働者派遣法の抜本改正などを訴えました。
大阪松下プラズマディスプレイ裁判の村田浩治弁護士が「非正規切りと法的問題点」と題して講演し、「派遣先の義務(雇用責任)を法律に明記しないと間接雇用の問題は解決しない」と強調しました。
シンポジウムでは村田氏、熊本学園大学の遠藤隆久氏、全労連組織局長の寺間誠治氏が意見を交わし、「政治は違法を許さず、現場の告発を受けて具体的に法律を変え、実現する責任がある」(村田氏)などと提言しました。
大分キヤノン、ソニー長崎、NECセミコンダクターズ九州・山口(熊本県)を解雇された労働者3氏は、解雇実態や労働局への申告状況などを詳細に報告。NECを解雇された柴田勝之氏は「たたかいに絶対勝利し、今度は労働者を助けていく側にまわりたい」と決意表明しました。日本共産党の仁比そうへい参院議員・比例候補がフロアから発言。「現場の告発が財界の横暴勝手を先鋭的に示している」と述べ、「労働者の団結とたたかいが日本政治全体を変えていく力になる」と激励しました。(しんぶん赤旗2009年12月15日)