熊本政府交渉 国交省=2009.11.10

 ダムによらない治水の検討が進んでいる熊本県の川辺川ダム問題で、日本共産党熊本県委員会と労組、医寮・建設・中小業者の団体でつくる「いのちとくらしを守る熊本ネットワーク」(永松勝俊会長)は11月10日、流域住民、市民団体からも直接意見を聞く場を設けるよう国土交通省に要望しました。仁比聡平参議院議員秘書も同席しました。

 川辺川ダムをめぐっては先月、国や熊本県が参加する「ダムによらない治水を検討する場」に国交省が初めて代替治水策を提案。流域住民やダム以外の治水を求める団体などもこれまでに対策を提案しています。

 国交省の担当者は、手順として「検討する場」での合意形成が優先との認識を繰り返し説明しました。

 松岡徹党県副委員長は「市民団体などは大雨のときに危険個所を調査するなどして提案をしている。『検討する場』の議論と同時に長年問題に取り組んできた団体・個人から意見を聞くべきだ」と求めました。

 要望では、意見聴取のほか、遅れている危険個所の未改修地区の解消、水没予定だった地域の生活再建・地域振興を義務付ける法制定、荒瀬ダム撤去の国支援なども求めました。(しんぶん赤旗2009年11月11日)