【14.06.11.】憲法審査会 改憲手続き法案反対討論

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○仁比聡平君
日本共産党を代表して、本案に反対の討論を行います。
安倍総理が何が何でも集団的自衛権の行使を容認しようと、事もあろうか、解釈改憲の閣議決定をあと僅か一週間の今会期中に迫るなどという立憲主義破壊の暴走に、国民的怒りは日を追うごとに広がっています。解釈改憲であれ明文改憲であれ、我が国憲法の根幹である憲法九条をなきものにし、日本を戦争する国に変える憲法改悪は断じて許さない、それが多くの国民の声であります。
そもそも改憲手続法は、戦後レジームからの脱却、時代に最もそぐわないのは憲法九条と唱えた第一次安倍政権によって強行されました。しかも、その内容自体、改憲案に対する国民投票の最低投票率の定めがなく、投票権者の僅か一割、二割の賛成でも改憲案が通る仕組みになっているのを始め、自由闊達であるべき国民投票運動を不当に制限し、改憲案の広報や広告を改憲推進勢力に有利な仕組みにするなど、できるだけ低いハードルで改憲案を通せるようにした極めて不公正かつ反民主的なものであり、それは、国民主権と憲法九十六条の理念、趣旨に反する根本的欠陥にほかなりません。いわゆる三つの宿題も、十八項目にも及ぶ異例の参議院附帯決議も、そうした重大問題に発したものです。
ところが、本改正案は、こうした根本的欠陥をそのままにして、ともかく国民投票を動かせるようにしようというものであります。それは解釈改憲の暴走と車の両輪であり、憲法破壊と日本国憲法との相入れない矛盾を打開するための明文改憲の条件づくりにほかなりません。
法案は、現行法が義務付けたはずの選挙権年齢などの十八歳への引下げについて、国民投票権年齢と選挙権年齢の一致を求める法律上のリンクを切り離し、棚上げする、法制定時の最低限の条件との答弁にも真っ向から反するものです。これによるなら、投票権年齢と選挙権年齢の不一致が長期間継続するという事態も排除できず、当審査会における幾人もの参考人から、憲法前文や十五条、九十六条を始め、憲法の要請に反するとの指摘がなされているとおりです。
また、公務員による国民投票運動の自由が、いわゆる切り分け論によって広範に制限されかねない規定を設け、さらに、刑罰化や組織による国民投票運動の規制を検討しようとすることは、最も自由闊達であるべき憲法改正国民投票運動を抑え込み、取り返しの付かない萎縮的効果をもたらすものです。
さらに、調査、検討が強く求められてきた最低投票率制度を改正案発議に当たって検討していないなど、改憲手続法の根本的欠陥という背理に更に背理を重ねて、とにかく動かせるようにしたと強弁して動かすなら、そうした欠陥の露呈は避けられないでしょう。そうなれば、国民投票に重大な瑕疵が生まれることになります。
憲法違反の蓋然性ある法案をこのまま通していいはずがありません。どんなに法律の条文だけは整えても、憲法破壊を許さない国民的世論の広がりが立ちはだかるでしょう。欠陥だらけの改憲手続法は、改定ではなく廃止すべきことを強く求め、反対討論といたします。


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