大分キヤノンを「派遣切り」された労働者が大分労働局に偽装請負を告発し直接雇用を求めている問題で、日本共産党の仁比聡平参院比例候補と大分県委員会は2月20日、同局に対し、偽装請負の早期認定を求めました。

仁比氏は、2009年3月に労働者からの申告を受けて始まった認定作業の長期化が労働者一人ひとりに大きな負担を与えていると指摘。その上で、「偽装講負はキヤノンと派遣元企業とが共謀し、大量の労働者を犠牲にしたものであり、労働局は労働者の権利を守る立場に立つべきだ」とのべました。

労働局が違法を証明する文書類などを確認できないことを理由に「偽装はなかった」との見解を固持し続けている点について、仁比氏らは「工場内の日々の作業に逐一書類などを使うはずはなく、労働者らが言うように指揮・命令はキヤノン社員が口頭でおこなったのが真実だ。認定作業は労働者らの証言を基に総合的に判断すべきだ」と訴えました。

大分労働局の安蒜(あんびる)孝至職業安定部長は、認定には申告者の証言に加え証明できるものが必要だとのべつつ、「偽装請負であったかどうかの認定は終わってはいない。早期に結論を出したい」と答えました。(しんぶん赤旗 2012年2月21日)