【09.11.10.】171-参-予算委員会第4号 平成21年11月10日 仁比聡平

国会質問一覧 173回国会質問

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平です。
非正規切りの問題に絞ってお尋ねをしたいと思います。
まず、長妻大臣、解雇や雇い止めなど非正規切りに遭う非正規労働者は昨年十月からこの一年どんどん増え続けて、極めて深刻な事態です。厚生労働省が把握している数字ではどう推移しているか、また大臣がどのように受け止めておられるか、まずお尋ねをいたしたいと思います。 

○国務大臣(長妻昭君) お答えを申し上げます。
いわゆる雇い止め等の状況でございますけれども、今おっしゃられたように、昨年十月からの統計では、毎月統計を取っておりますけれども、ピークが二十年の十二月で、一か月で四万八千九百五十四人ということでございます。平成二十一年の十二月におきましては四百十九人の見込みということで、累計でいうと二十二万二千八百六十九人ということで、これは大変厳しい、本当に当事者の方はおつらい状況だというふうに思っております。
私どもといたしましては、緊急雇用対策本部を開催をして緊急雇用の対策も実施を今しているところでございます。そして、私も感じますのは、やはりこれまでの政権、政府が余りにも行き過ぎた雇用についての規制緩和をし続けた結果が一つ、今就業されておられる方の三人に一人が非正規雇用という大変な状況を生んでいるということも把握をしているところでありまして、それを是正すべく取り組んでいく所存でございます。

○仁比聡平君 大臣の受け止めは私も共感するものがございます。
数字なんですが、中で四百十九人などという数字がありましたけれども、この十二月までには二十四万八千人に至るであろうという把握だと思いますが、もう一度数字を確認します。

○国務大臣(長妻昭君) お答えいたします。
今申し上げた数字以外にも、どの月に雇い止めになったか不明であるものがそれ以外二万一千四百三十九人の方がおられると。そういう意味ではこれも含めた累計が二十四万四千三百八人ということでございます。

○仁比聡平君 完全失業者数で見ますと、九月に三百六十三万人に達しまして、全労連が行いましたハローワーク前のアンケートによりますと、失業、離職の原因の四割は解雇や契約期間途中の中途解除、倒産、また希望退職なわけですね。今現在、次々に切られているわけでございます。
昨年以上の厳しさが指摘をされる中で、総理、労働者による派遣法違反の申告に真剣にこたえて、直接雇用、正社員化を実現するために政治が責任を果たすということを強く求めたいと思います。
労働者の申告は、私が知る限りでも昨年末以降三百二十二人、八十九事業所に上っておりますけれども、申告者たちは、自分だけの問題じゃない、だれも同じような目に遭わせたくないと闘っています。そこでは名立たる幾つもの大企業が、本当なら直接雇用すべき労働者を安上がりに使い捨てるために、今のひどい派遣法さえ破って、偽装請負、専門業務の偽装、偽装クーリングなど、許し難い、また様々な手口を尽くしてきたことが詳細に告発され、前政権の下でも既にその半数について違法が認定され、是正指導と直接雇用の推奨がなされてきました。ところが、その多くで大企業が従わず、挙げ句に労働者を路頭に迷わせ、再就職もかなわない、それでも個別企業については言えないという前政権の姿勢、雇用破壊と貧困格差の拡大が総選挙で決定的な退場の審判を受けたわけです。
総理、こうした労働者たちに会われて、声を正面から受け止めて、派遣法の抜本改正を急ぐとともに、現行法でもあらゆる手だてを尽くして大企業の社会的責任を果たさせていただきたいと思いますが、いかがですか。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) おっしゃるとおり、大変深刻な事態であろうかと思います。
労働者派遣法違反が行われている企業に対しては、これは前政権、旧政権のときから厳正に指導を行っているということではございます。しかし、指導を受けた企業において、これを真摯に受け止めて是正すべきところを必ずしも是正していない企業があるというお話でございます。現実にはそのようなことが行われている可能性もあろうかと思っております。
したがいまして、まずは私どもとすれば、新政権として、まず大企業中心ではありますが、こういった方々に対して直接雇用というものを進めるように、雇用の安定に配慮するように企業に対して指導しているところでありますし、更にこれを強めていかなければならないと思います。また、派遣法違反を行っていながらその是正指導に従わない企業に対しては、当然のことだと思いますが、都道府県の労働局において速やかに是正指導を行うこととしておりますが、さらにそれでも従わない派遣先の企業に関しては、さらに是正の勧告とか、あるいは企業名の公表なども含めて厳正に指導を実施する必要がある、そのように考えております。

○仁比聡平君 総理のそうした決意を伺うことができて、これが現実に雇用の安定を図っていく力になることを私強く求めていきたいと思うわけです。
長妻大臣、違法派遣によって派遣上限期間を超えて労働者を使ってきたことが明らかになった場合、どのような是正指導を行うということになっておりますでしょうか。

○国務大臣(長妻昭君) お答えを申し上げます。
今言われたのは、労働者派遣法において期間制限ということでございまして、原則一年、最大三年を超えて引き続き派遣を受け入れてはならないというふうにされているところでございまして、この違反に関しては、平成二十年度においては百五十五件是正をするように指導をしたということでございます。
この是正の指導に当たっては、対象となる派遣労働者の雇用が失われないように必ず雇用の安定を図るための措置を講じるように指導をしておりまして、その際には、できるだけ派遣先が派遣労働者を直接雇用してくださいということを強く推奨をしているところでございます。
そして、先ほど総理からもございましたけれども、その是正措置に従わない場合は勧告という措置をいたしまして、それでも不十分な場合は企業名も含めて公表すると、こういう手続が待っているところでございます。

○仁比聡平君 具体的に言いますと、愛媛県の今治市にハリソン東芝という会社がありますが、ここで偽装請負に始まって、通算すれば長い方で九年近くという派遣可能期間をはるかに超えて働かされてきた労働者たちの申告と是正指導に対して、長妻大臣、派遣元は、派遣切りは問題ないと労働局の担当者に確認したと開き直り、派遣先は、労働局から直接雇用の推奨を受けたことはない、今後交渉には応じないと、九月末に団体交渉を拒絶してきているわけです。
熊本錦町にNECセミコンダクターズの工場がありますけれども、ここでは、ほかの工場では正社員によって行われている構内物流の業務について四重の請負というひどい偽装請負をさせてきて、その告発に対して是正指導がなされ、それでも従わない大企業に再指導までなされましたけれども、NECは、偽装請負と思ってやっていたわけじゃないと、こんなふうに開き直って直接雇用を拒んでいるわけですね。
こうした明白な違法が認められ再指導にも開き直っているケースで雇入れ勧告が出ないようなら、絵にかいたもちになってしまうわけです。大臣、決断して雇入れの勧告をすべきじゃないでしょうか。この勧告というのは、期限の定めのない雇用を勧告すると皆さんの基準でもされているわけですから、それでも従わないなら企業名を公表する、是非決断いただきたいと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(長妻昭君) お答えをいたします。
個別の事案についての詳細な点についてはお答えができないことは御理解をいただいた上で、これは、派遣先に関しては一般的に是正指導をして、それもきちっときめ細かい是正指導をすると。それに従わない場合は次に勧告という、そういう手続に進んで、それでも従わない場合は公表と。公表というのは、その時点で公表をするということでございます。そして、派遣元の事業主につきましても是正指導をするという措置もございまして、その後は、行政処分がなされればこれは公表されるということでございますけれども、これにつきまして、厳正にこの手続にのっとって、これは日本全国の派遣先が遵守しているのかどうか、あるいは是正指導の手続がきちっとなされているのかどうか、これは点検をしていきたいというふうに思いますけれども、その公表については、そういう手続を踏まないと公表とならないという今の法体系があるのも御理解をいただきたいと思います。

○仁比聡平君 総理、衆議院で、ルノーと直談判したフランス大統領や雇用大臣の構えを紹介した我が党笠井議員の質問に対して、総理は、そのように頑張りたいと思いますと答弁されました。私は大変大事な答弁だと思うんですね。自ら乗り出して個別企業に真剣に物を言い、雇用を守り、そして労働者派遣法の抜本改正を始め、働く人間らしいルールをしっかり作っていくと、そうした決意を伺いたいと思いますが、いかがでしょう。

○内閣総理大臣(鳩山由紀夫君) 仁比委員の思いを受け止めながら、今ありましたような労働者派遣法の違反の事例一つ一つに関して、これは長妻大臣からもあったように、必ずしも今ここで名前の公表とかいう話になるわけではありませんが、しかし、今お尋ねのような事例がまだまだ多くあるというようにも理解をしておりますので、このようなことが決して今後続かないような形になるように積極的に私としても動いてみたい、そのように思います。

○仁比聡平君 私は、九九年、とりわけ九九年の抜本、あの大改悪以降のこの規制緩和の下での雇用破壊の実態を新政権がしっかり直視して、その中で苦しめられながらも二度とこんな事態は許さない、そうして闘っている労働者の皆さんの声を直接聞いていただいて、この国に本当に人間らしく働いていくことのルールを作っていくという決意を新政権に強く求めたいと思います。
日本共産党は、新しくなったこの国会に大企業、財界の代表を呼んで、その社会的責任を問う集中審議を強く求めたいと思います。委員長のお取り計らいをお願いして、私の質問を終わります。


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