政府提出の入管法改悪案と野党の対案に関する参考人質疑が5月25日、参院法務委員会で行われ、日本共産党の仁比聡平議員が当事者や支援者に質問しました。((質問動画はコチラ)
9歳で家族と来日し、入管施設への収容を一時的に解かれる「仮放免」の立場に置かれてきたトルコ国籍クルド人のラマザンさんは、在留資格を得るまで就労が認められなかった苦しみを仁比氏に語りました。
ラマザンさんは、高校卒業後の進路選択に際し、通訳の仕事がしたいと入学を希望した学校から「卒業しても働けないよね」「学んでいる意味はあるの」などと言われた経験が、働くことへの「一番大きい壁」だったと発言。「日本人からしたらごく普通の夢を持っている。でも、私たちからしたら夢のまた夢」と訴えました。
全国難民弁護団連絡会議の渡邉彰悟代表は、難民認定申請者が本国でいつどのように迫害を受けるかは誰にもわからず、「その人の置かれている状況を(難民調査官が)客観的に判断するために、出身国情報が必要」だと強調。それがいまの日本で十分に評価されていないことに「最大の問題を感じる」と述べました。
また、難民不認定とされていたウガンダ出身の同性愛の人が裁判で難民認定されたことに触れ、「(調査官が)ウガンダの同性愛者がかかえている困難を理解した上でインタビューに臨まなければいけない」「それがなければその人の難民性を浮き彫りにできない」と主張しました。(しんぶん赤旗 2023年5月26日)
- 投稿タグ
- くらし・地域経済