離婚後も父母双方に親権を認める「共同親権」を導入する民法改定案に反対するアクションが5月8日夕方、国会前で開かれました。「加害者に無限の武器を与える」法案だとして「廃案にするしかない」と訴えました。(動画はコチラ)

 冷たい風雨が吹きつけるなか、DV(配偶者などからの暴力)や虐待の被害者、支援者、弁護士らが集まりました。国会前行動は3回目です。参加者は、国会審議などを通じ多くの問題点があぶり出され、反対の声が全国に広がっているとして「声を可視化しつづけよう」と訴えました。

 DV被害者を支援するNPO法人「女のスペース・おん」の山崎菊乃代表理事は、法案は「加害者に加勢する」「加害的法律」だと発言。角田由紀子弁護士は、法案は「新しい戦前のメンタリティー(精神構造)であり、家父長制の復活」だとして「絶対に通してはいけない」と話しました。

 ユーチューブで時事問題を絶叫しながら発信する芸人の「せやろがいおじさん」は、共同親権は被害者にとって「ホラー映画」のようだと発言。「『日本を守る』といって軍事費を増やすのであれば、DV被害者を守って」と話しました。

 今回の民法改定の行きつく先は「憲法24条」「家族のあり方」の改変につながりかねないことを指摘する発言もつづきました。

 行動には、日本共産党、立憲民主党、社民党の国会議員、地方議員らも参加。日本共産党からは本村伸子衆院議員、倉林明子、仁比聡平の両参院議員が参加し、連帯のあいさつをしました。(しんぶん赤旗 2024年5月10日)