日本共産党の仁比聡平議員は5月9日、参院法務委員会で、バブル期に大銀行が相続税対策と称し、大手生命保険会社と提携して異常な過剰融資と抱きあわせで販売した変額保険によって、ローン返済に苦しんできた家族の土地建物が23日に競売にかけられる問題を取り上げ、監督官庁の責任を追及しました。
仁比氏は、契約者が死亡すれば保険金で借金の元本は減るが、長生きすれば利息が膨らむ変額保険の仕組みで自殺して返済する人まで出ており、高齢者の自宅を競売にかけるなど「血も涙もない取り立てをして社会問題となった」と指摘しました。
仁比氏は、死亡した変額保険の契約者の家族が、法外な14%の遅延損害金を含め2062万円の返済のため、三菱UFJ銀行グループのダイヤモンド信用保証から家と土地の競売を申し立てられたとして、「家族は弁護士に依頼し、話し合いでの解決を望んでいる」「31年間ずっと苦しめ続けて、最後に土地・建物を取り上げる。こんなやり方はない」と批判。金融庁の中村修参事官は「金融機関が法令や監督指針を踏まえ、顧客に対して適切に説明していくことが重要」と述べるにとどまりました。
仁比氏は「監督責任を果たそうとしていない。そもそも金融庁の出発は、バブル期の重大な事態からだ。同様のことが起こる」と強調。同庁に強制執行の取り下げと話し合いによる解決に応じるよう業者を指導せよと求めました。(しんぶん赤旗 2019年5月12日)
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