2008年11月27日(木)「しんぶん赤旗」
雇用守り暮らし支えよ
仁比議員、首相に転換迫る
参院本会議
(写真)質問する仁比聡平議員=26日、参院本会議 |
日本共産党の仁比聡平議員は11月26日の参院本会議で、政府の二〇〇七年度決算報告に対する質問に立ちました。「年の瀬を前に、国民生活と経済は危 機にある」と強調し、「大企業から家計へ経済政策の軸足を移し、雇用を守り、国民の暮らしを支える転換こそ、いま緊急に求められている」と麻生太郎首相に 正面から迫りました。
仁比氏は〇七年度決算について「国民には定率減税の全廃だけでも一・七兆円の庶民増税、さらに社会保障予算の二千二百億円削減をおしつける一方 で、空前の利益を上げる大企業・大資産家には、証券優遇税制の延長をはじめ二兆円規模の減税を強行した」と批判。社会保障予算の削減について「中止を決断 すべき」だと求めました。
麻生首相は社会保障費について「最終的には財源も勘案の上、予算編成過程で検討する」と述べました。
つづいて仁比氏は、トヨタやいすゞなどの大企業がいま、派遣社員を大量解雇し、期間社員を雇い止めしていることを取り上げ、「ばく大な利益を搾り 取っておきながら、カジノ経済の破たんのツケを押し付け、調整弁として使い捨てることは断じて許されない」と力説。政府に実態把握と派遣先・派遣元への指 導を強く求めました。
舛添要一厚生労働相は都道府県労働局の調べでも三千四百人の派遣労働者が雇い止め、中途解除されていることを明らかにした上で、「適切な指導に努めたい」と答弁しました。
最後に仁比氏は定額給付金をめぐる政府の迷走にふれ、「発足から二カ月、『政権の延命』という党略は、国民との深刻な矛盾を広げ、早くも政権末期というべき状態」と強調。「国民的たたかいと結んで、徹底して国会論戦に臨み、政治を変える」と決意を表明しました。