日本共産党の仁比聡平議員は4月5日、参院災害対策特別委員会で「能登半島地震被災者の災害関連死を絶対に引き起こさないためにも被災者の元の生活、つながり、コミュニティーを大切にした住宅の確保が大事だ」と主張しました。(質問動画はコチラ)

 松村祥史防災担当相は「関連死を必ず防ぐとの覚悟で取り組んでいる。避難者が、すぐにプレハブに入りたいのか、石川モデルの一戸建てか、細かなニーズを捉えて、いち早く良好な環境の住宅、仮設に入っていただくよう全力で取り組む」と答えました。

 仁比氏の「住んでいた地域に木造仮設を造って恒久的に使えることを周知し、能登に戻りたいという思いに応えるべきだ」との質問に、松村担当相は「穴水町唐川地区で私有地を町が買い取った形でのパターンが新しくできた。地域住民と自治体との丁寧なやりとりの結果だ。これを周知し、被災者のニーズに丁寧な対応をしたい」と答弁しました。

公費解体前倒しも

 被災家屋の公費解体について、仁比氏は「窓口でいつ実施できるか分からない、店を再開したい事業者の方は展望が見えないと言っている。全部が終わるまで1年半かかるのでは希望が持てない。見通しが示されることがとても大切だ」と指摘し、「(解体事業者の)500~600班体制がフル稼働するめどはいつか、宿泊場所の確保などに国はどんな支援をするのか。計画を前倒しすべきではないか」とただしました。

 環境省の飯田博文審議官は「4月から解体事業者が100班規模で現地に入り、5月以降は順次、合計500~600班体制で加速化する。宿泊先は、当面は民間施設などを活用し、今後、仮設の宿泊施設を設置する。申請の受け付け状況や家屋解体の緊急性などに加え、復旧復興の計画などを勘案して優先順位を検討し、計画的に実施していく。しっかりと支援したい」と答弁しました。松村担当相は「公費解体の具体的なスケジュールをピーク時にいち早く持っていけるようにしなければならない」と答弁。仁比氏は「国の責任は重い」と強調しました。(しんぶん赤旗)