西日本豪雨による河川の氾濫で甚大な被害を受けた愛媛県大洲市で8月7日夜、日本共産党の宮本岳志衆院議員と仁比聡平、山添拓参院議員を招き、「ダム、水害、暮らしを考えるつどい」(党南予地区委員会などの主催)が開かれました。被災者ら約60人が参加し、ダムの放流操作や河川整備の問題点について意見が相次ぎました。
91歳の女性は天井まで水が来て2階に避難。1階は泥水であふれ、冷蔵庫などが倒れる音が響き、「水害の恐ろしさを知った。これまでの人生の全てを失った」と話しました。
鹿野川(かのがわ)ダム直下の肱川(ひじかわ)町鹿野川地区に住む男性は、川の水位が20メートルにも達し、経営する店舗や自宅が被害を受けたとし「国は今回の被害を人災と認めるべきだ」と強調。中小業者の復旧に向けたグループ補助金の支援について質問しました。
別の男性は、浸水で農機具が全て壊れ「(農業)再開のめどが立たない。国の支援は受けられないのか」と訴えました。
「戦後最大の浸水被害ではないか」と話す男性は「一級河川の中で、(肱川は)堤防の整備が最も遅れているとの話を専門家から聞いたことがある」と発言しました。
川底の掘削について「国に何度要望しても応じてくれない」との訴えが複数の参加者から出されました。新たなダム建設に反対してきた女性は「砂州ができるほど肱川には土砂がたまっている。川底を整備しないのは、川に栓をするようなもの。川底の掘削をしてほしい」と要望しました。
仁比氏は「皆さんが元の暮らしを取り戻せるまで頑張り抜く」と決意を語りました。(しんぶん赤旗 2018年8月9日)