薬害の根絶と迅速な救済を求めて8月24日、被害者や市民らが集まり、東京都内でリレートークや集会などを行いました。主催は、薬害根絶デー実行委員会と全国薬害被害者団体連絡協議会(薬被連)。

 同行動は、旧厚生省が1999年8月24日に薬害エイズ事件などの反省を記した「誓いの碑」を建てたことを機に「薬害根絶デー」として毎年取り組まれています。今年で23回目。

 リレートークには約50人が参加。つえを手に発言したのは、薬害筋短縮症の会副会長の廣村温子(はるこ)さん(58)です。幼少期に解熱などの治療薬で筋肉注射が使われたことで発症しました。筋肉細胞が壊され関節の可動域が制限され、加齢とともに悪化しています。「日々痛みとたたかっている」と訴えました。診断を確定したり治療ができる医療機関がほとんどないと述べ、「被害救済をしてほしい」と語りました。

 薬害肝炎全国原告団の樋口智子さん(66)は、2008年に成立した救済法の請求期限が来年に迫る中、いまだに救済されていない被害者がいるとして3回目の期限延長(5年間)を求めました。

 HPVワクチンを接種し副反応被害を訴える女性の母親は「研究を進め、治療薬を私たちにください」と述べました。

 日本共産党と立憲民主党の国会議員が参加。共産党からは、宮本徹衆院議員、仁比聡平参院議員が駆けつけました。

 集会では、薬害肝炎の教訓でつくられた「医薬品等行政評価・監視委員会」の活動などについて話し合われました。共産党の高橋千鶴子衆院議員がオンラインであいさつしました。

 薬被連は同日、文部科学省と厚労省に要請を行いました。(しんぶん赤旗 2022年8月25日)