20160220_1677555 参院憲法審査会は2月17日、二院制をめぐり「参議院として重視すべき役割」をテーマに参考人質疑を行いました。千葉経済大学特任教授の荒井達夫教授と大東文化大学大学院の浅野善治教授が意見陳述しました。

日本共産党の仁比聡平議員は、荒井氏が提起した「参院の憲法保障機能と議会拒否権制度の研究」について見解を問いました。

同審査会事務局に席を置いていた荒井氏は、安倍政権が改憲のテーマにあげた「緊急事態条項」に関し、「どんどん(権力が)強い内閣になるのに対し、権力分立の点で、強い国会でないと民主主義国家は成り立たない。そのとき二院制は非常に重要だ」と指摘しました。

また、大規模災害などを改憲の口実にしていることについて、「現行法の使い勝手が悪い」ことをあげ、「精神的自由や報道の自由(の制限)は絶対してはいけない。民主主義国家が終わってしまう危機感がある」と強調しました。

仁比氏は「今の話を踏まえても、緊急事態条項創設のために憲法を明文改定する必要はまったくないと考える」と述べました。(しんぶん赤旗 2016年2月20日)