日本共産党の仁比聡平議員は4月24日、参院決算委員会で米海兵隊岩国基地(山口県岩国市)に爆音をまき散らすAV8Bハリアー攻撃機が六機から八機に増強配備されたことは、日米両政府が合意した「沖縄に関する日米特別行動委員会」(SACO)の最終報告(一九九六年十二月)に違反すると追及しました。(会議録全文→)
SACO最終報告では岩国基地の騒音を軽減するとしてハリアー二十機のうち、十四機の米国への移駐を完了したと明記。市側も「配備の上限は六機」としています。
中曽根弘文外相は「最終報告は機数を制限したものではない。八機に増えたことをもって違反するものではない」と増強配備を容認する姿勢を示しました。
仁比氏は、「市も市民もハリアーにいなくなってほしいと思っている。これから十機、二十機と増強されても、制限はないからと米軍に何も言わないということか」と厳しく追及。浜田靖一防衛相は、「お怒りはよくわかる。米側に数の件は確認したい」と答えました。
仁比氏はまた、同市愛宕(あたご)山へ約千百戸とされる米軍住宅建設の反対署名が、市・県内外合わせて約十一万人分集まり、十二日に市民の反対集会が開かれたことを示し、「住宅建設はやめるべきだ。住民の声を直接聞くつもりはあるのか」と質問しました。
浜田防衛相は「署名の重さは十二分に感じている。チャンスがあれば声を聞きたい」とのべながらも、「建設はご理解いただきたい」との姿勢を崩しませんでした。(2009年4月25日(土)「しんぶん赤旗」)