日本共産党大分県委員会の「政府交渉」が10月21日から始まりました。地域住民の切実な願いと要求を直接政府に届け、改善を求めるものです。新政権になって九州・沖縄では初めての「政府交渉」。地方議員団(堤栄三県議・団長)を中心に進められ、赤嶺政賢衆院議員、仁比聡平参院議員が同席しました。交渉は22日まで。
ばいじん公害対策要求
経産・環境省
21日の交渉では、新日鉄(大分市)の「ばいじん公害」をめぐって、経済産業省が、地域住民と懇談の場を設けることに前向きな姿勢を示すなど、重要な成果をあげました。
経済産業省との交渉では、ばいじん公害について担当者が、「状況を見極めて(大分に)行きたい」と応じました。用松律夫・宇佐市議は同市内の鋳物工場「キリウ」から発生する臭気被害について、調査を要求。担当者は「持ち帰って検討したい」としました。
環境省に対しても引き続き、ばいじん・粉じん公害への対策などを求めました。また、高司政文・佐伯市議は、造船や木工業が盛んな同市で増えるアスベスト疾患の患者について、アスベスト新法での救済対象・給付内容の拡充を強く求めました。
公営住宅減免、バス補助
国交省
国土交通省に対しては、▽公営住宅の家賃減免の対象者に個別の通知を送ること▽過疎地域のバス路線維持に対する補助金の拡充▽経済波及効果の高い住宅リフォームヘの助成制度の創設―などを要望書として提出。減免の個別通知について仁比氏は「貧困が広がるなか、打つべき事を打つのが新政権の方向だと思うが、少なくとも滞納者に出すことはできるはずだ」と即時の改善を求めました。同省担当者は「検討したい」としました。
中山間地農業支援継続へ
農水省
このほか、耕作不利な中山間地域の農業を支える「中間山間地域等直接支払い制度」などをめぐって、農林水産省とも交渉。担当者は「中山間地域で耕作放棄地を出さずに継続していることなどを評価し、結論として平成22年度以降についても、10月15日の概算要求に盛り込んだ」とし「制度継続に前向きの意向を示しました。
政府交渉の参加者
堤栄三県議、山下魁・党県青年学生部長、平野文活・別府市議、野田紀子・別府市議、猿渡久子・別府市議、高司政文・佐伯市議、用松律夫・宇佐市議、河野泰浩・竹田市議、大谷敏彰・日田市議、永田智子県議団事務局員。(しんぶん赤旗 九州沖縄のページ 2009年10月22日)