日本共産党の「外国人の人権・労働・共生に関する委員会」(責任者・仁比聡平参院議員)は7月26日、埼玉県内のクルド人コミュニティーを訪れ、在留資格のない子どもや家族、支援者と懇談しました。仁比氏と、本村伸子、塩川鉄也両衆院議員、梅村さえこ元衆院議員らが参加しました。
クルド人の子どもたちは、入管施設への収容を一時的に解かれる仮放免状態のため、健康保険証がなく高額な医療費がかかることや、高校授業料無償化の対象にならないこと、住んでいる埼玉県から出るにはいちいち入管の許可がいる苦しみを語りました。
中学1年生の女子は「病院に1回行くだけで3、4万円払う」と話しました。中2の男子は「サッカー部で群馬や千葉でも試合があるのに、埼玉から出られないから行けない」と訴えました。
「留学をしたい。でも仮放免のままだと夢がかなわない」(中2女子)など、将来への不安も語られました。仁比氏は、医療や教育など生きていくうえで必要なサービスは「最低限のベースだ」と述べたうえで、「みんなが夢を追いかけられる社会にしていくために頑張りたい」と表明しました。
在日クルド人との交流や学習支援などを行う団体「在日クルド人と共に」の温井立央さんは、大学生などが日本語教室のボランティアに参加するなかで、「一人の人間として(外国人に)接することは大切だと思った」と話していることを紹介。地域の人など「いろんな人がコミュニケーションをするなかで、理解を深めていってほしい」と述べました。
家庭訪問では、日本に17年間暮らす女性(35)とその家族が、仮放免生活で不自由を強いられている実態を訴えました。
女性は、クルド料理の教室など文化活動をしたくても、「住民票がなく場所を借りられない」と述べ、日本人と一緒に活動したり話したりする場がほしいと話しました。(しんぶん赤旗 2023年7月28日)
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