日本共産党の仁比聡平議員は1月26日、参院予算委員会の締めくくり総括質疑で、深刻な「非正規切り」のもとでの生活保護の活用を各地方自治体に徹底させることを求めました。(会議録全文→)
 
 仁比氏は、東京都が十二月二十二日、各福祉事務所に出した生活保護の運用に関する通知を紹介。同通知は、失業者の「路上生活化を未然に防止」すべ きであり、居住地を失うと再就職・自立の可能性をせばめるとの立場で、「居住地を失う前に、適切に生活保護を適用されたい」と求めています。

 仁比氏は、この通知は、「単に稼働能力(働く能力)があることのみをもって保護しないと判断してはならないとしている」と指摘し、舛添要一厚生労働相の見解を問いました。舛添氏は、「厚労省の基本的な方針に基づいて東京都もそういう決定をした」と答弁しました。

 都の通知が、申請者に▽(住居契約のための)敷金などの給付の対象であることを知らせる▽十四日以内の保護決定を行う▽臨時的な居所としてビジネスホテルなどを紹介する―としていることに対し、舛添氏は「都の通知に書いてあることを国としても行っていく」と答えました。

 仁比氏が、国としての周知徹底を重ねて求めると、舛添氏は、「(生活保護は)国庫が四分の三負担する」ものであり、「国の責任において、憲法二五条に定められた、国民の文化的で最低の生活を守っていくことだ。周知徹底したい」と表明しました。

 また、仁比氏は、東京・日比谷公園で年末年始に行われた「年越し派遣村」の取り組みについて、「命をつなぎ生存権を保障する貴いものだった」と指摘し、「政治は多くの教訓をくみ取るべきだ」と麻生太郎首相の見解をただしました。

 麻生首相は、「多くの国民に対して、雇用問題の重要性、住居の問題も含めて大変だと知らしめた点において、大きな意義があった」と述べました。(2009年1月27日(火)「しんぶん赤旗」)