「よみがえれ!有明訴訟を支援する佐賀の会」は4月17日、佐賀県弁護士会館で学習会を開きました。

 堀良一弁護士は、「無駄」「有害」「後戻りのできない」公共事業として諫早湾干拓事業は歴史に残ると批判。「費用対効果を考えて事業を行うのが、当たり前のこと。完成してもまだ湯水のように税金を使っているまさに『無駄』です。さらに公害に匹敵する被害を4県に広げている『有害』なもの。司法の判決すら無視して進める。絶対に『後戻りはしない』姿勢です」とのべました。

 大浦(佐賀県太良町)で漁を営む原告の平方宣清さんは「タイラギ漁は9期連続の休漁です。タイラギが捕れていたころは年間2000万円近くの収入があった。今は漁に行っても捕れる魚はなく、船の燃料代で赤字になる。しかし、90日以上船を出さなかったら漁業権が消えるために赤字覚悟で船を出さないといけない」と話しました。

 同じく原告の大鋸武浩さんは県西部地区のノリの7割が色落ちし、「今年のノリ漁は不作に終わった。2005年から毎年のように赤潮が発生して色落ちが出ている」とのべました。

 弁護団で日本共産党の仁比聡平前参院議員は「請求異議差し戻し審は有明海問題を解決する舞台にしなければいけない」とし、「解決に向けた条件は十分にある」と訴えました。

 日本共産党の武藤明美県議も参加しました。(しんぶん赤旗 2021年4月21日)