「共謀罪」法案の審議をめぐる委員会運営が強引だとして民進党が提出した、秋野公造参院法務委員長(公明党)の解任決議案が、6月7日の参院本会議で、自民、公明、維新各党の反対多数で否決されました。日本共産党と、民進、自由、社民各党、「沖縄の風」は賛成しました。
賛成討論した日本共産党の仁比聡平議員は、「安倍政権が憲法違反の『共謀罪』法案を押し通そうとする下で、秋野委員長は重要問題を脇に置き、政府・与党いいなりに職権を行使しており、その責任は極めて重い」と批判しました。
「共謀罪」法案の参院審議入り後、“環境保護や人権保護の看板が「隠れ蓑(みの)」なら共謀罪の対象”との金田勝年法相の新答弁から、警察のさじ加減で市民のプライバシーが侵される危険がより明白になり、参考人の「乱用の懸念がある法案をそのまま通したら必ず乱用される」との指摘や国際ペン会長の反対声明など、内外から批判や懸念が噴出していると指摘。「これに正面から応え、法案の重大な危険性や、それをごまかそうとする政府答弁の矛盾や詭弁(きべん)を徹底審議するのが法務委の責務だ。政府さえ説明できない法案を断じて通してはならない」と強調しました。
民進の真山勇一議員は安倍晋三首相の「不安を広げる議論を延々としている」との発言を「国会無視もはなはだしい」と批判。条文上の懸念に明快に答えるのが政権の義務だとして、徹底審議を求めました。
維新の東徹議員は、「何でも全会一致では物事は進まない」「(解任決議案などの討論は)時間の無駄だ」などと、国会軽視の態度をあらわにしました。(しんぶん赤旗 2017年6月8日)
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