加害少年の特質考慮せず
少年法改定案で仁比議員追及
(写真)質問する仁比聡平議員=10日、参院法務委 |
改定少年法が十一日の参院本会議で可決・成立しました。日本共産党の仁比聡平議員は6月10日の参院法務委員会で、改定案の柱である被害者の少年審判傍聴に関し、加害少年の心理や性格の特質が全く考慮されていないことを明らかにしました。
仁比氏が取り上げたのは、少年院在院者の約半数が虐待された経験を持つという法務総合研究所の調査です。子どもたちの特質として、愛着行動の障害、破壊的なパニック行動や自傷行為、強い対人不信などが指摘されています。
仁比氏が、「被害者の傍聴がこうした少年に与える影響について、科学的知見に基づく検討をしたのか」とただしたのに対し、法務省の大野恒太郎刑事局長は関係団体からの意見聴取などをあげるだけでした。修正案を与党と共同提出した民主党の細川律夫衆院議員も、「特に詳しく検討していない」と述べました。