2008年5月24日「しんぶん赤旗」
保険法改正
苦情は年間40万件 仁比議員 消費者保護が必要
(写真)質問する仁比聡平議員=22日、参院法務委 |
仁比聡平議員は5月22日の参院法務委員会で、生命保険や損害保険の契約などについて定める保険法の改正について質問しました。
生保や損保の契約に関する規定は、これまで商法で規制されていましたが、約百年間抜本的な改正が行われておらず、近年急増しているがん保険や医療保険などの新しいタイプの保険に対応していないという問題が指摘されていました。
仁比氏は、保険金不払いや保険料の取りすぎなどで、主要な保険会社だけで四十万件(二〇〇七年)の苦情が寄せられている実態を示し、「規制緩和や金融自由化で増えている多様で複雑なリスク商品を、きちんと規律するものでないと、消費者保護は現行法より後退するおそれもある」と指摘しました。
さらに企業・法人が従業員などを一括して加入させる団体定期保険について、「過労死した社員の保険金を企業が手にすることが相次いでいる」と指摘。従業員の同意もなく、加入させられているという大企業の労働者の告発を紹介し、「企業が社員の命を利得にしているのは日本だけ。(改正法では)こうした実態が本当に変わるのか」とただしました。
鳩山邦夫法相は「不十分な点があれば、改正を加えて、消費者にさらに有利な方向に努力すればいいと思う」と答弁しました。