昨年9月、元裁判官75人が、戦争法強行迫る参議院に提出した要望書には、こう書かれています。
「わが国がポツダム宣言を受諾して70年‥廃墟の中から奇跡の回復をなし遂げるについての精神的な支柱は、日本国憲法の国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という基本原理でありました」
「人類が、いまだ戦争という流血の惨事を乗り越えられないこの時代にあって、日本国憲法が示した戦争放棄の理想は世界を導く灯台の光にもたとえられるものであり、これをわが国に定着させることが、国民的な願いでもありました。私たちも裁判官として憲法第99条により課せられた『憲法を尊重し擁護する義務』を自覚し、憲法が予定している司法の使命を果たすべく、その職権行使に務めてきました」と。
「立憲主義を取り戻す」。それは野合などではなく歴史を問う国民的大義です。「野党は共闘」の声を力に、2月、5野党党首は、戦争法廃止・閣議決定撤回を共通の目標とし、安倍政権の打倒を目指し、国政選挙で現与党とその補完勢力を少数に追い込む、そのために国政選挙での選挙協力を具体化する、という政治史上初めての画期的合意に達しました。以来2カ月。その具体化と前進に、焦りをあらわにしているのが安倍政権です。
総理は、3月の自民党大会で「自公対民共の対決。せっかくつくった安保法制が廃止されたら日米同盟の絆が損なわれる」と言いました。この期に及んでもとことん国民の姿が見えない人です。「民共」ではなく「野党共闘と市民連合」ではないでしょうか。「日米同盟が損なわれる」のではなく「米国の戦争へ武力で参戦し殺し殺される危険がなくなる」のが本当ではないでしょうか。
国防軍や緊急事態宣言。自民党新憲法草案を「将来あるべき憲法の姿」と宣言する安倍総理。絶対に負けられません。日本共産党は、市民の皆さんとともに、野党共闘の要の責任を自覚し、必ず躍進して安倍政権を退陣させます。ご一緒に頑張りましょう!(しんぶん赤旗 2016年4月13日)