「正社員としての地位を確認する」―3月13日、大企業マツダを相手に、山口防府工場で派遣切りにあった労働者たちがたたかってきた山口地裁の法廷に、感動の衝撃が走りました。

 もどかしくめくる判決理由書からは「サポート社員制度は単にクーリング期間を満たすためだけの方便」「常用雇用の代替防止という労働者派遣法の根幹を否定するもの」「労働者派遣法の枠内の罰則や行政の監督だけでは、現実に派遣労働者を保護できず、みずから組織的かつ大々的な違法状態をつくり出した被告の責任を事実上不問に付すことになる」など、裁判官たちの公憤さえ伝わってきます。私たちは、最高裁の不当判決をはね返す歴史的画期的な勝訴判決を勝ち取ったのです。

 

 私がこのマツダの手口をつかんだのは、リーマン・ショック直後の2008年11月、匿名で集まってくれた派遣労働者との広島での懇談の場でした。

 当時の麻生自公政権は、動かぬ証拠を突きつけその卑劣さを明らかにした私の質問に、違法は認めざるを得なくなりながら「個別企業のことはいえない」と、やめさせようとはしませんでした。

 法律をすり抜け踏みにじる大企業の無法勝手が、政府の容認・後押しのもとでまかり通る。そんな「ルールなき資本主義」をも判決は断罪したかのようです。

 道理と団結のたたかいで壁は打ち破ることができる―全国に勇気が広がっています。この歴史的判決に私の国会質問が生き、代理人弁護士として名が刻まれたことは、心からの誇りです。

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 先週の29日、これも国会で徹底追及した、子どものための児童手当(当時)を狙い撃ちに差し押さえる税務行政を断罪する勝利判決が、鳥取地裁で勝ち取られました。血も涙もない取り立てとたたかってきた「あったか民商」の大勝利です。

 こうなってくると、裁判所からも「国会に戻れ」と励まされているようではありませんか。反撃の春もいよいよ本番です。(しんぶん赤旗 2013年4月3日)