降り始めた豪雨が京都府亀岡市で土石流をひきおこし、女性が車ごと流されて行方不明になったのが7月5日木曜日の夜でした。
九州北部豪雨からちょうど1年目。熊本大地震、岩手県岩泉町の台風水害から2年。鬼怒川決壊の常総水害から3年。広島市土石流災害が4年前です。6年前にも九州北部豪雨。「もうやめてくれ」という叫びを踏みにじるように、7月6日から8日にわたって線状降水帯は異常な大雨を降らせ続け、とりわけ福岡県から広島県全域、岡山県西部、愛媛県南予地方を中心に岐阜県まで、西日本一体を悪夢のような土石流、大洪水が襲い、団地や集落、田畑や事業所を呑(の)み込み、寸断し、断水と食糧難が被災者をいっそう苦しめています。必死の捜索救助で奇跡的に命をとりとめた方々も全てを失い、亡くなられた方、行方不明の方は230人を超えています。痛恨の思いです。
ハザードマップの予測どおりの浸水や土砂流入だったのに人命が守れなかった被災地がたくさんあります。ダムの異常放流、川の流れを妨げた堆積物、つくられたばかりの砂防堰堤(えんてい)や治山ダムを乗り越えて被害をもたらした土石流など、都市や公共事業のあり方が根本から問われています。
連日、各地の被災現場と避難所を訪ね、猛奮闘を続ける地方議員のなかまたちと連絡をとりあいながら、被災者の要求にどう応えるか、政府と交渉し担当者と相談してきました。エアコンなど避難生活や給水の改善、敷地内の土砂撤去、医療費窓口負担の免除などが具体化し、孤立が少しずつ解消して支援が届きはじめました。
されどなお被害の全容はつかめず、離島はじめ市町村広域合併の罪は深刻です。被災者に自己責任を強い置き去りにしかねない政治に被災者の怒りと要求をぶつけ、「被災者最優先」の魂を貫かさせなければなりません。
酷暑のなか懸命に頑張るボランティアの方々の姿が被災者のみなさんを励ましています。一日一日前を向いていけるよう。私も頑張り続けます。(しんぶん赤旗 2018年7月18日)