水俣病不知火患者会、ノーモア・ミナマタ訴訟原告団・同弁護団は9日、熊本県水俣市で集会を開き1200人が参加しました。患者切り捨て、チッソ救済の「水俣病特措法」を自民党・公明党と民主党が、強行成立させたことに抗議し、裁判をつうじての救済確立に向けたたかいぬく決意を確認しました。
集会には日本共産党の仁比聡平参院議員が来賓として出席。「声を聞いてほしい」とすがりつく患者を振り払ってつくったのが「特措法」と批判。日本共産党は、一人残らず救済するための不知火海全域での健康環境調査はじめ全患者の救済実現のため全力をあげる、と決意を表明しました。
患者会の大石利生会長は「『特措法』は患者救済ではなく加害企業のチッソを救済するもの。すべての患者救済を一枚岩の団結で勝ち取ろう」とあいさつ。
園田昭人弁護団長は、「特措法」には患者救済の内容は何もないことを指摘。成立後も、裁判への追加提訴者が出ていることを示し「私たちの目標は、すべての水俣病被害者の正当な補償を早期に実現。行政に任せていては救済されない」と裁判所で被害を判断する司法救済制度の確立の必要性を強調しました。
集会宣言では、「特措法」を加害者による加害者救済、被害者大量切り捨てと批判。「同法にもとづく、加害者からの押し付けによる水俣病問題の強引な幕引きを決して認めることはできません」とたたかう決意を表明しました。2009年8月10日(月)「しんぶん赤旗」