日本共産党の本村伸子衆院議員と仁比聡平参院議員は5月31日、国会内で、在日クルド人の難民人権問題を巡り、来日中のトルコの国会議員と懇談しました。人民平等民主党(DEM)のメラル・ダニス・ベスタス、バジール・コシュクン・パラルク両氏の訪問を受け意見交換したもの。同党は野党第2党で主にクルド人の支持を受けています。

 クルド人は、国を持たない世界最大の民族。ベスタス氏は、トルコ政府の弾圧から逃れてきた在日クルド人とその家族がトルコに強制送還されれば危険に直面すると懸念を示しました。

 パラルク氏は、クルド系の政党がトルコ政府から繰り返し弾圧を受けてきた背景を述べ、議会での活動を通じ、言論の自由、民主主義や人権の問題を平和的に解決したいと強調しました。

 仁比氏は、「日本政府は、在日クルド人を難民と認めず人権侵害を放置している」ことは問題だと指摘。在留資格を持たない外国籍住民(非正規滞在者)は、入管に収容され、仮放免でも就労を禁止され、国民健康保険に入れないなど、生活が制限されている日本での実情を述べました。

 本村氏は、在日クルド人の少女(15歳)がインフルエンザの悪化で救急搬送され、1日入院して24万円請求された事例を国会で質問したと紹介。「子どもの権利条約に沿って、日本で安心して暮らせるよう改善を求めたい」と述べました。(しんぶん赤旗 2024年6月5日)