参院は12月5日の本会議で、「新疆ウイグル等における深刻な人権状況に対する決議」を、日本共産党を含む賛成多数で議決しました。日本共産党は共同提案者にはならず賛成の態度を取りました。
決議は「近年、国際社会から、新疆ウイグル、チベット、南モンゴル、香港等における、信教の自由への侵害や、強制収監をはじめとする深刻な人権状況への懸念が示されている」と指摘し、「深刻な人権状況について、国際社会が納得するような形で当該国政府が説明責任を果たすよう強く求める」としています。
本会議に先立つ議院運営委員会で、日本共産党の仁比聡平議員は「香港での民主化を求める市民への弾圧や新疆ウイグル自治区での少数民族への抑圧、強制収容をはじめとした中国政府による人権侵害、抑圧は、世界人権宣言、国際人権規約、ウィーン宣言など、国際的な人権保障の取り組みに反するもの」だと指摘。その上で決議について、「これらの点が明らかでなく、『当該国政府』というだけでなく、中国政府による深刻な人権侵害に対する非難を明確にすべきだ」「日本政府が中国政府に対して、国際法に基づく冷静な外交批判によって人権侵害の是正を働きかけることを求める」と主張しました。
衆院では2月に本会議で新疆ウイグル等人権決議を議決しています。(しんぶん赤旗 2022年12月6日)