参院憲法審査会が11月9日に開かれ、自由討議を行いました。日本共産党の仁比聡平議員は、日本の過去の侵略戦争がアジア・太平洋諸国民の自由と平和を侵害した歴史を振り返り、「日本国憲法と戦後の歩みには計り知れない重みがある」と強調。「岸田政権にはその認識が驚くほど欠けている」と批判しました。(質問動画はコチラ)

 仁比氏は、統一協会と自民党の底なしの癒着について、岸田政権が政府・自民党として責任ある調査を行わず、関係を断つどころか、反共、改憲、ジェンダー平等への敵対で統一協会と一致し、相互に利用し合ってきたと指摘。「全く反省のない岸田政権に憲法改定を語る資格はない」と厳しく批判しました。

 その上で、核兵器禁止条約第1回締約国会議が画期的な成功を収めたことを示し、唯一の戦争被爆国である日本として「国連憲章に基づく平和の秩序を取り戻し、強化する平和外交こそ必要だ」「改憲発議への地ならしとなる重大な危険をはらむ審査会は動かすべきではない」と主張しました。

 山添拓議員は、国民が改憲を政治の最優先課題と考えていないもとで、政府・自民党が安保関連3文書の改定を見据え、「憲法を壊す動きが加速していることこそ大問題だ」と強調しました。

 山添氏は、岸田政権は敵基地攻撃能力、攻撃型の兵器の保有をねらい、専守防衛を投げ捨て、この先5年で48兆円もの空前の大軍拡を進めようとしていると指摘。「大軍拡に突き進めば、増税か、他の予算の削減、国債発行など暮らしと経済を圧迫することは明らかだ」と批判しました。(しんぶん赤旗 2022年11月10日)