性暴力・性犯罪の被害者や支援者らでつくる一般社団法人「Spring」と日本共産党国会議員団は5月9日、国会内で、刑法性犯罪規定の再改正に向けて意見交換しました。山本潤代表理事ら4人と、本村伸子衆院議員、仁比聡平参院議員、斉藤和子、池内沙織の両前衆院議員が出席しました。
昨年6月に改正された同法には、課題が多いとの指摘や運動の高まりを受けた「3年後の見直し」規定が盛り込まれました。「Spring」は、再改正の実現をめざし、各党・各議員への働きかけや世論喚起をする当事者団体として、昨年7月に設立されました。
意見交換で、「Spring」のメンバーは、「暴行・脅迫」要件、性交同意年齢の低さ、集団強姦(ごうかん)罪の廃止、短い公訴時効などの課題を指摘。「幼少時の被害を訴え出るには長い年月がかかる。公訴時効の延長・停止を検討してほしい」「集団強姦罪が廃止されたことの影響を調査してほしい」などと話しました。
同団体は、今国会でやるべきこととして、▽性刑法に関する集中審議▽性犯罪の実態に関する調査▽改正時の付則・付帯決議の履行状況に関する質問▽各党による実態ヒアリング―の4項目を要望しました。
仁比氏は「昨年の参院法務委員会での山本さんの意見陳述をはじめ、皆さんの運動が各党を動かしつつある。集中審議をぜひ実現したい」と語りました。(しんぶん赤旗 2018年5月10日)