日本共産党の穀田恵二国対委員長ら党国会議員団は10月20日、国会内で、政府・国家戦略室の政策参与に就任が決まっている湯浅誠氏(反貧困ネットワーク事務局長)と懇談し、深刻な雇用・失業情勢のなかで、とくに年末年始に向けてどういう対策が必要かを話し合いました。
湯浅氏は、失業中で失業給付を受給していない人が200万人、うち9割が家族福祉や再就職で吸収されたとしても「残りの20万人をどうするか」という発想での対策が必要だと述べました。
具体的には、政令市・中核市のハローワークで、福祉事務所などの職員も配置して相談を受ける「実効性あるワンストップサービス」デーを実施することや、年末年始の開庁または主要公園での「公設派遣村」など、自らの案を説明しました。
自公政権時代につくられた「第二のセーフティーネット」は利用が伸び悩み、「緊急人材育成・就職支援基金」などはほとんど制度そのものが知られていないと指摘。利用目標数値を掲げて、広報の強化などの手を打っていく必要があると述べました。
議員団側も、既存制度も利用要件の緩和など改善が急がれると強調。雇用促進住宅の活用や雇用保険の拡充などについても知恵を出し合いました。
湯浅氏は諸施策を実際に進めるには、関係省庁や自治体に働きかけていく必要があると指摘。議員団側が名古屋市の中村区役所など積極的に相談に応じている自治体が過重負担になっている現状を紹介する中で、各地の自治体がいっせいに動けるように政府がイニシアチブをとることや自治体を支援していく必要があるという点で意見が一致しました。
懇談には、穀田氏のほか、佐々木憲昭、笠井亮の両衆院議員、大門実紀史、仁比聡平の両参院議員が出席しました。(2009年10月21日(水)「しんぶん赤旗」)