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参院法務委員会は3月22日、人種差別撤廃法案について初めてとなる参考人質疑を行い、大東文化大学大学院法務研究科の浅野善治教授、外国法事務弁護士のスティーブン・ギブンズ氏、龍谷大学法科大学院の金尚均(キム・サンギュン)教授、川崎市ふれあい館職員の崔江以子(チェ・カンイヂャ)氏が意見陳述しました。
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崔氏は、同市の在日コリアンが集住する桜本地域が標的にされたヘイトデモに対し、法務局に人権侵犯事件の申告をしています。

崔氏は、「差別をやめて共に生きよう」と訴えた中学生の息子にヘイトスピーチが浴びせられ、「心がバラバラにされた」と心の傷を表現したことを告発。「大切にしてきた民族性の違いをもって、目の前で母親が『死ね』『殺せ』と言われているのを目の当たりにした彼の心の傷は計り知れない」と語りました。

日本共産党の仁比聡平議員の質問に対し、崔氏は「国は中立ではなく、ヘイトスピーチをなくす側に立つことを宣言し、差別は違法と宣言してほしい」と述べました。

金氏は、「ヘイトスピーチは多様な社会を否定する表現で、人権大国を目指す日本社会とは真っ向から反する。人間であるということをも否定するもので、憲法21条で保障される表現の自由とは全く違う」と述べました。(しんぶん赤旗 2016年3月29日)