2008年11月18日(火)「しんぶん赤旗」

子ども無保険

短期証交付 速やかに

仁比議員に 厚労相が指導約束


日本共産党の仁比聡平議員は11月17日、参院決算委員会で、子どもが国民健康保険の「無保険」状態になっている問題を取り上げ、「解決の取り組みには市町村によって差異がある」と述べ、短期保険証の速やかな発行を指導する厚生労働省通知の徹底を求めました。

厚労省は十月三十日に実態調査の結果を発表し、「無保険」状態への「緊急的な対応」として、数カ月に限定した短期保険証の発行を行うよう自治体に通知を出しています。

仁比氏は、通知では短期証の発行に「医療を受ける必要」などの条件がつけられていることを指摘。「医療を受ける必要があるかどうか、役所の窓口で判断できるのか」と迫りました。

舛添要一厚労相は「(役人は)医者ではないので判断できない」「(医療費の)一時払いが困難という申し出があれば(短期証を出して)結構」だと述べ、自治体に速やかな短期証の交付を指導していくことを約束しました。

仁比氏は通知では「機械的な運用」による保険証の取り上げ中止を指導しているにもかかわらず、現場では保険料の滞納期間だけで保険証を取り上げて いることを指摘。厚労省の水田邦雄保険局長は「(保険証を取り上げて)資格証を発行するのは滞納者との接触の機会を増やすためであり、一年の滞納(だけ) で資格証を出すことは想定していない」と答弁しました。

仁比氏は、国保加入者の所得格差が拡大していることをあげ、さらに詳しい実態調査を要求しました。