日本共産党の仁比聡平議員は6月11日の参院法務委員会で、入管法・技能実習法改定案で創設される「育成就労制度」での「転籍」について、技能・日本語能力を要件にしていることで、「日本語教育をしない、技能試験にも行かせない不当な監理支援機関のもとの育成就労労働者ほど転籍できない。根本的な矛盾だ」と批判しました。(質問動画はコチラ)
技能実習生の「失踪者」は技能実習法施行後の5年間だけで約4万人に上りますが、関係する省庁はその都度、情報を共有していません。
仁比氏は「失踪の原因究明・再発防止対策を図るべきだ」と迫りました。小泉龍司法相は「個人情報保護の観点から慎重な検討が必要だ」としながらも、「技能実習生の情報提供のあり方について具体的に検討していきたい」と答弁しました。
仁比氏は、育成就労に接続し、キャリアアップを図るとしている特定技能雇用契約書について、企業の生産計画によって、雇用開始日が左右されうると指摘。現に大手パン・菓子製造業で働く特定技能の就労が開始されず、何カ月も無給で「待機」させられている実態を告発し、「育成就労制度でも使い捨てにされるのではないか」と迫りました。
出入国在留管理庁の丸山秀治次長は「相当な期間、就労が開始されない状況は公正な在留管理の観点から望ましくない」と述べました。(しんぶん赤旗 2024年6月12日)