熊本県内での調査2日目となった4月30日、日本共産党の熊本地震被害国会調査団(団長=小池晃書記局長)は首長や住民と懇談しました。

 液状化で家屋の沈下や傾く被害が出た熊本市南区の日吉地区で、住民約20人から聞き取りました。真島省三衆院議員や党熊本市議団も参加しました。

 地区の液状化復興対策協議会の荒木優副会長が「行政の地盤改良が、まだ手がついていない。不安定な地盤に家を再建するのは不安だ」と訴えました。古賀正男さん(70)は「見積もりで再建に1000万円かかる。加算支援金も600万円ほどしか出ない。補助の仕方を考えてほしい」と語りました。

 小池氏は「東日本大震災では、津波被災地の土地のかさ上げは基本的に国がやっている。液状化などの宅地被害も国、自治体が責任を持ち、住民に負担をかけずに、安心して住める状態に回復させる制度を拡充することが必要だ」とのべました。

 御船町では藤木正幸町長と懇談しました。仁比聡平参院議員らが同席しました。

 藤木町長は、災害公営住宅と農業再建の取り組みを紹介。被災者への国の支援策については「家屋の修理に600万円かかるのに『一部損壊』と判定された例もあり、自宅再建に悩む町民が多い」と語りました。また藤木町長は、現場で不足する技術職員の派遣を要望しました。

 小池氏は「御船町の被害の深刻さを再認識した。今日の話を国会質問や要請に生かしたい」とのべました。


 田村貴昭衆院議員、松岡勝衆院九州・沖縄比例候補は、阿蘇市の佐藤義興市長を訪問。佐藤市長は、自宅再建が間に合わない住民のために仮設住宅の入居期限延長や、作付けができない農家への所得補償を要望しました。(しんぶん赤旗 2017年5月1日)