2020年7月の豪雨による水害から3年を迎えた熊本県の球磨(くま)川で発生した被害の再検証をと「第27回清流川辺川現地調査」(実行委員会主催)が8月26、27の両日、同流域で行われました。2日間で延べ160人が参加しました。

 同水害は球磨川支流や下流域から始まったことが住民の証言からも明らかになっており、国と熊本県が強行に進める上流の流水型川辺川ダムがあっても水害を防げなかったことが指摘されています。

 27日は相良(さがら)村でシンポジウムを開催。実行委員長で「子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会」の中島康代表が、20年の水害の原因が支流の氾濫であったことを国が認めず対策を怠れば「同じ災害を繰り返すことになる」と指摘。中島煕八郎・熊本県立大学名誉教授は、24日に強行された福島第1原発事故汚染水(アルプス処理水)の海洋投棄、諫早湾干拓事業、16年の熊本地震での益城(ましき)地区での県道4車線化など、同じように国や県が強行する公共事業の中止を訴える人たちにも呼びかけて「『より広い連帯』を全国に広げよう」と訴えました。田中信孝・元人吉市長らも発言しました。

 

 

 日本共産党の仁比聡平参院議員がビデオメッセージで「国が行うべきことは、住民とともに災害を検証して防ぐことだ」と連帯あいさつしました。

 26日には、被災地の球磨川と川辺川の合流地点(相良村、錦町)、人吉市の大柿・中神、球磨村の神瀬の各地区を調査。住民から実態を聞き取りました。(しんぶん赤旗 2023年8月28日)