日本共産党宮崎県委員会と同県の党地方議員団は5月19日、畜産農家に未曽有の被害を広げている家畜伝染病・口蹄(こうてい)疫の感染拡大防止と被害補償に国の責任で万全を期すよう農水省の舟山康江、財務省の大串博志両政務官と、厚生労働、経済産業、総務の各省に要請しました。舟山農水政務官は「今までにない事態であり、前例にとらわれず現場の声を踏まえて対応したい」と答えました。仁比そうへい、紙智子両参院議員、赤嶺政賢衆院議員が同席しました。
最大の被害が広がる川南町の内藤逸子町議は「殺処分した家畜を埋却する土地が足りない。国の責任で確保してほしい」と強調。えびの市の西原政文市議は「農家が安心して経営を続けられるよう補償を」と訴えました。
高鍋町の中村末子町議は「私のところに農家から深夜まで訴えの電話が鳴る。実態をつかんで対応してほしい」と迫りました。
殺処分された家畜の損失補償の評価額について仁比、紙両議員が「農家は子牛や子豚ではなく成育してから出荷する。時価では不十分で、地元のJAも要望している通り再生産可能な評価額に」と要請したのに対し、舟山農水政務官は「そうした声を受け止めて検討したい」と回答。埋却用の土地や運搬用の密閉車両の確保について、国が同県に設置した対策チームが司令塔となり対応するとのべました。
県、市町村の対策事業に国が特別交付税などで財政支援するよう仁比議員らが求めたのに対し、大串財務政務官は「現場のニーズを受け止め切れないことがないよう、財政措置をとる」とのべました。
要請には、前屋敷恵美県議、浜畑共子、長尾和子両宮崎市議、狩野保夫西都市議、ばば洋光参院選挙区予定候補(同県委書記長)、農民連、全商連の代表らが参加しました。(しんぶん赤旗 2010年5月20日)